ADXは方向性のある値動きが強まっているかを測れますが、それだけでは買いか売りかを示しません。この戦略ではADXの変化と+DI・-DIの位置関係を市場構造に重ね、押し目または戻りが完了してから仕掛けます。
戦略の仕組み
ADXの上昇は、上昇相場でも下降相場でも方向性の強まりを示します。+DIが-DIより上なら買い方向、-DIが+DIより上なら売り方向の根拠になります。
25を機械的なスイッチとして扱ったり、DIの交差をすべて売買したりはしません。高値・安値の構造を先に確認し、弱い状態からADXが上向き、調整後に確認足が確定する順序を待ちます。
インジケーター・市場・時間足
ADX(14)、+DI、-DI、スイング構造。必要に応じてトレンド確認用のEMA 20。
流動性の高い主要通貨ペア。予定するStop Lossに対してスプレッドが大きい銘柄は避けます。
M30とH1は頻度と構造の見やすさを両立し、H4はシグナルが少なくなります。閾値は通貨ペア別に検証します。
エントリールール
BUYチェックリスト
- 高値と安値が切り上がり、価格構造が上昇方向に揃っている。
- +DIが-DIより上で、ADXが検証済みの強度帯である20〜25付近を上抜く、またはその上で上昇する。
- 押し目が直近の構造的安値を守り、強気の確認足が確定してからBUY。
SELLチェックリスト
- 高値と安値が切り下がり、明確な下降構造になっている。
- -DIが+DIより上で、ADXが弱い状態から上昇する、または高い水準を維持する。
- 戻りが直近高値を超えられず、弱気の確認足が確定してからSELL。
Stop LossとTake Profit
Stop Loss
BUYでは上昇構造を無効にする押し目安値の下、SELLでは戻り高値の上にStop Lossを置きます。ADXは価格水準ではないため、ADX値を基準にストップ価格を決めません。
Take Profit
次の構造的目標、または事前に定めた1.5R〜2Rを使います。新しいスイングに沿うトレーリング決済は、固定目標とは別のルールとして検証します。
方向と強さを分けて読む
ADXの単独値では不十分です。価格構造、DIの位置関係、強さの変化を正しい順序で組み合わせます。
| 判断層 | 強気の根拠 | 意味 |
|---|---|---|
| 構造 | 高値更新後に押し安値を維持 | アイデアの無効化水準を定義 |
| 方向 | +DIが-DIより上を維持 | 現在優勢な方向を確認 |
| 強さ | ADXが低下せず上昇 | 方向性のある動きが強まることを示す |
リスク管理
ポジションサイズを計算する前に、金額ベースの許容損失を決めます。相関するポジションをまとめて管理し、1日および口座全体の最大ドローダウンを設定してください。損失確定を避けるためだけに、エントリー後のStop Lossを広げてはいけません。
トレード例の流れ
EURUSD H1の図解例では、+DIが-DIより上にある状態で高値を更新し、ADXが25を上抜きます。その後の浅い押し目が直近安値を守り、強気の確認足でBUY。Stop Lossは押し安値の下、目標は約2Rです。
このセットアップを避ける場面
ADXが低下中、レンジ内でDIが何度も交差する、明確なスイングがない、または大きなインパルス足の後に遅れて出たシグナルは避けます。高いADXでも成熟したトレンドは反転に近い場合があります。
責任ある検証方法
- 結果を見る前に、エントリー・決済・無効化の全ルールを書き出します。
- 都合の悪い損失も除外せず、条件を満たした過去の全セットアップを記録します。
- スプレッド、手数料、スワップ、現実的なスリッページを含めます。
- ルール調整に使っていない未使用の検証期間を分けて残します。
- 本番運用を検討する前にデモ口座でフォワードテストし、リスクを抑えて観察します。
チャートは説明用です。勝率、月間利益、結果の保証は行いません。結果は市場環境、コスト、約定、ルールの遵守によって変わります。