短い時間足の上昇が、大きな下落の中の小さな反発であることもあります。この戦略ではH4が許可する方向を決め、H1が完了した押し・戻りを確認し、M15がエントリー候補を絞ります。三つの一致はフィルターであり、勝ちを保証する三つの独立した証拠ではありません。
この戦略が狙う局面
狙うのは一休みした後のトレンド継続です。上位足で方向条件が成立するまで待ち、価格が短期の移動平均に戻った後、下位足で新しい確認を求めます。同じ指標を三つのチャートに置くだけとは異なります。H4は発注のきっかけにはならず、魅力的なM15の足も、存在しないH1のセットアップを補えません。
以下の期間や閾値は一つの学習用仕様です。この記事のために最適化やバックテストを実施した値ではありません。手順例の価格や損益はすべて仮定であり、特定の口座での取引を勧めたり、正の期待値があると主張したりするものではありません。
各時間足に一つの役割を持たせる
三つのチャートは同一銘柄、同一ブローカーの価格データで揃えます。EMAは指数平滑移動平均です。終値に適用し、表示位置のシフトは設定しません。三つの足が一致しないたびに、四つ目のチャートを加えないでください。
| 時間足・段階 | 確認すること | 固定ルール |
|---|---|---|
| H4 | どちらの方向を許可するか | EMA 200。直近確定値と、H4で五本前の値を比較する。 |
| H1 | 押し・戻りが完了したか | EMA 20。一つの確定H1足で接触と回復を確認する。 |
| M15 | 継続が確認できたか | 確定足の終値が直前M15の高値または安値を超える。 |
| 発注 | 制約内で取引できるか | H1セットアップごとに一回の発注試行。固定ストップ、コスト、数量を確認。 |
判断時点で存在する情報だけを使う
新しいM15足を初めて確認した時に、一度だけ評価します。その時点で直前のM15足は確定しています。発注する場合も、その後に利用できる気配値で行い、過去の終値で約定したことにはできません。シグナル時刻と実際の約定時刻を別々に記録します。
例ではブローカーのH4足が00:00、04:00、08:00に始まります。10:15時点では08:00–12:00の足は未確定です。08:00に終わったH4と10:00に終わったH1を使います。実際の足の時刻と営業日程を確認してください。表示した時刻は全ブローカー共通の時間帯ではありません。
| 10:15の判断 | 利用できる直近確定足 | 使ってはいけない値 |
|---|---|---|
| H4 | 04:00–08:00 | 08:00–12:00の最終終値 |
| H1 | 09:00–10:00 | 10:00–11:00の最終終値 |
| M15 | 10:00–10:15 | 10:15–10:30の最終終値 |
手順1:H4で方向を決める
買いでは、直近確定H4の終値がそのEMA 200より上にあり、同じEMAの値がH4確定足の五本前より高いことを求めます。売りでは終値がEMA 200より下、EMAも過去の値より低いことが条件です。同値や条件の不一致なら、どちらの方向も許可しません。
現在の時系列インデックスならH4の終値とEMAはshift 1を使い、EMA 200のshift 1とshift 6を比べます。形成中のshift 0は除外します。十分な過去データとEMAの初期計算を安定させる期間が必要です。ちょうど200本あるだけでは初期値の影響が無視できるとはいえません。緩やかに上向く平均でもレンジでは失敗します。
手順2:確定H1の押し・戻りを記録する
H4が買い方向なら、直近確定H1の安値がその足の最終EMA 20以下に達し、終値がEMAより上であることを求めます。売り方向なら高値がEMA 20以上で、終値が下です。両方ともH1確定時に計算したEMAと比較します。足の途中で移動平均線がどこに表示されていたかを示す条件ではありません。
H1の確定時刻、高値、安値を保存し、セットアップ中は固定します。次の予定されたM15終値三回だけがエントリー候補です。H1が10:00に終わったら、10:15、10:30、10:45が対象です。10:00に終わったM15を、その後の確認として重複利用できません。
手順3:M15の買い確認を待つ
この仕様ではEURUSDの説明例に最大2 pipsのスプレッドを用います。検証用の設定であり、全銘柄に適する閾値ではありません。最初の有効な確認が執行条件を満たさない場合、セットアップは消費済みとして新しいH1を待ちます。数本後に別の価格で入って、同じシグナルの実行と扱わないでください。
- 確定H4のデータだけで、買い方向の条件が引き続き成立している。
- 保存したH1セットアップは三回の終値の期限内で、この戦略のポジションが同銘柄にまだない。
- セットアップ以降の確定M15足の安値が、保存H1安値を下回っていない。確認候補の足も含む。
- 候補M15は終値が始値を上回る陽線であり、その終値が直前M15の高値を厳密に上回る。
- 次に利用できる気配値で、スプレッド、ストップ距離、数量、必要証拠金、利確目標を確認する。同じH1セットアップでの成行発注試行は最大一回とする。発注前に、現在のBidが固定したH1境界を突破していないことも確認します。
売りでは対称の条件を使う
確定H4の終値が下向きEMA 200より下にあります。確定H1の高値は最終EMA 20以上に達し、終値は下になります。その後のM15終値三回以内に、直前M15安値を厳密に下回って終わる陰線を求めます。エントリー前に固定H1高値を上回る高値が出たら無効です。
売りの新規約定はBidですが、ストップと利確の決済はAskで行われます。Bidだけのチャートで利確水準に触れても、約定が保証されるわけではありません。同じ期限、コスト条件、一回の試行、数量計算を維持し、成績の悪い方向だけ条件を緩めないでください。
無理に入らずセットアップを取り消す
取り消した後は、新しく確定する条件に合ったH1足を待ちます。古い境界を最新の安値へ移したり、却下した確認を再利用したりしません。発注結果が不明な場合も、ブローカー側の注文状態を調べずに再試行してはいけません。
- エントリー前にH4がその方向を許可しなくなる。
- エントリー前に、買いでは保存H1安値を下回り、売りではH1高値を上回る。確定した確認候補足の途中の値動きも含む。
- 三回目の対象M15終値まで有効な確認が出ない。11:00には10:00のセットアップは失効している。
- 必要な足や指標の履歴が欠落、古い、または矛盾している。欠落で期限を黙って延ばさない。
- 既存ポジション、不適切なコスト、執行制約により最初の有効な確認で取引できない。
ストップ、目標、決済方針を固定する
買いの例では初期Stop Lossを保存H1安値の2 pips下に置き、売りではH1高値の2 pips上に置きます。ブローカーの許容距離を満たすか確認してください。水準が無効、またはリスク予算に収まらないなら、入った後にストップを広げるのではなく見送ります。
実際の約定価格から固定ストップまでを価格リスクRとし、有利な方向の2Rを価格目標にします。これは値幅のグロス比率です。手数料、スリッページ、その他の費用により、実現純利益が実現純損失の二倍になるとは限りません。
基本仕様ではナンピン、追加エントリー、自動建値移動、トレーリングストップを使いません。ストップ、目標、またはエントリー後24本目のM15確定後に利用できる最初の気配値のうち、先に来た条件で決済します。足が連続していれば約六時間です。休場やデータ欠落は記録し、連続したデータと見なさないでください。
コストを含めて取引数量を計算する
数量より先に金額のリスクを決めます。仮定のUSD口座ではEURUSDの標準一ロット当たりのpip価値を10 USDとします。実際の銘柄仕様と口座通貨への換算を確認してください。金、指数、契約サイズの違う商品に同じpipの前提は使えません。
| 入力・計算 | 説明用の値 | 意味 |
|---|---|---|
| 有効証拠金 × リスク割合 | 10 000 USD × 0.5% = 50 USD | 予定する損失予算。 |
| Ask約定 / 買いストップ / 目標 | 1.0864 / 1.0838 / 1.0916 | 価格リスク26 pips、価格目標52 pips。 |
| 標準一ロットの想定損失 | 26 × 10 + 7 + 1 × 10 = 277 USD | 価格損失+往復手数料+ストップ時の一pipの滑り余裕。 |
| 0.01ロット刻みでの数量 | floor(50 / 277 / 0.01) × 0.01 = 0.18ロット | 切り捨て後、最低数量と必要証拠金を確認。 |
| 0.18ロットの予定リスク | 0.18 × 277 = 49.86 USD | 推定であり、最大損失の保証ではない。 |
手数料7 USDとストップ時に不利に滑る一pipは例の仮定です。スプレッドは実際のAsk約定からBid基準のストップまでの距離に既に反映されており、二重加算しません。窓開けや悪い約定で予定損失を超えることがあります。最低ロットが大きすぎるなら、切り上げず見送ります。
仮定のEURUSD取引を順番に確認する
H4のEMA 200が上向きで、10:00に終わる条件を満たしたH1足の安値を1.0840、終値を1.0860、最終EMA 20を1.0855と仮定します。直前M15の高値は1.0861です。これはルールの順序を示す入力で、過去の運用結果から抜き出したものではありません。
| 時刻・出来事 | 観察 | 判断 |
|---|---|---|
| 10:00 | H1安値がEMA 20以下に達した後、終値はEMAより上。 | H1安値1.0840を保存し、三回の終値の期限を開始。 |
| 10:15 | M15は陽線。終値1.0863が直前高値1.0861を上回り、安値は1.0840より上。 | 確認が成立。H4、スプレッド、執行制約を再確認。 |
| 次に利用できる気配値 | 仮定のAsk約定は1.0864。予定したコスト条件を満たす。 | 0.18ロット、ストップ1.0838、価格目標1.0916。 |
| ストップが1.0838で約定した場合 | 価格損失46.80 USD、仮定の手数料1.26 USD。 | 追加の滑りや費用がなければ損失48.06 USD。 |
| 目標が1.0916で約定した場合 | 価格利益93.60 USD、仮定の手数料1.26 USD。 | その他の費用前の利益92.34 USD。この結果は保証されない。 |
ストップと目標は二つの代替的な結果で、二件の取引記録ではありません。10:15の足の安値が1.0840を下回ったなら、陽線で終わっても取り消します。10:45までに確認がなければ何もしません。後から完成したチャートの見た目で、この判断を変更しないでください。
この枠組みが失敗する局面
H4平均が横ばい、または変化が小さいと、レンジで何度も誤った継続を許可します。H1の接触が反転の始まりだったり、M15の突破で入る直前に動きが尽きたりします。三つの足は同じ価格系列の見方なので、時間足を増やしてもこうした失敗をなくせません。
重要指標の発表、スプレッド拡大、流動性低下により、例の2 pips上限やストップの余裕が不適切になることがあります。結果を集める前に、ニュースや時間帯を除外するなら時刻基準と固定した窓を定義します。負けた出来事を後から削除したり、損失を見てからニュースフィルターを追加したりしないでください。
未来の情報を使わずMT4の足を対応づける
MT4は足を開始時刻で識別します。iTimeはその時刻を返し、ローカル履歴がなければゼロを返すことがあります。iBarShiftは指定時刻を含む足を探しますが、exact=falseでは履歴の欠落時に近くの足を返すことがあります。足が見つかっても、シグナル時刻に確定していた証明にはなりません。時刻を確認し、曖昧な履歴は除外します。
ライブで新しいM15足を評価する際、H1とH4の系列が準備できていればshift 1は通常直前確定足です。過去を調べる場合は、保存した判断時刻に既に終了していた上位足へ対応づけます。現在のshift 1と過去のshift 1は同じではありません。10:15を含むH4足の最終終値を、10:15時点の判断に割り当ててはいけません。
最小手順は、履歴の読込と確認、新M15の検出、新しい確定H1セットアップの更新、期限と無効化の確認、確定H4条件の確認、M15判定、執行条件の確認、一回の試行記録です。三つの参照足の時刻と指標値を保存します。これは検証仕様であり、提供済み・認証済みEAではありません。
パラメーター変更の前に固定したルールを検証する
この記事は実測バックテスト、ライブ収益、勝率、推奨する最適化設定を提示していません。MetaQuotesの資料はプラットフォームの仕組みを裏づけるもので、この独自H4–H1–M15戦略の優位性を示すものではありません。
- 成績を測る前にルール、価格源、手数料、スプレッド前提、時刻対応、欠落の扱いを固定する。
- 後の期間を時系列で分け、アウトオブサンプル検証に残す。都合のよいチャートだけでなく、トレンド、レンジ、ストレス期を含める。
- 現実的な執行と足の途中のストップ・目標を検証する。標準MT4のEvery tickは下位足からティックを補間することがあり、自動的に本来の過去ティックを再生するものではない。
- Open prices onlyだけで足の途中のストップと目標の到達順を判断しない。利用可能な下位足データと設定したスプレッドを確認する。
- 純期待値、有効証拠金のドローダウン、連敗、エクスポージャー、却下したセットアップ、買いと売りの成績を記録する。少数の取引や高い勝率だけでは頑健性を示せない。
- コストを増やし、近隣のパラメーターでも確認した後、デモで将来の執行を観察する。留保期間を見てルールを変えたら、新たな未使用期間で評価する。
エントリー前の八つの確認
- 銘柄とブローカーのデータが正しく、三つの足に十分な履歴がある。
- 直近確定H4の終値とEMAの傾きが選んだ方向を許可する。
- 新しい確定H1の接触・回復セットアップを固定水準で保存した。
- M15確認はH1確定の後で、三回の終値の期限内にある。
- 固定H1境界を突破していない。確認足の途中も含める。
- 陽線または陰線の終値が直前M15の高値または安値を超える。
- 実際の気配値、コスト、数量、証拠金、ストップ、目標が制約を満たす。
- 発注試行は一回だけにし、判断とブローカーの結果を記録する。
複数時間足についてのよくある質問
なぜ形成中のH4を使わないのですか?
確定するまで終値とEMAが変化します。過去の最終値を先に使うと、当時まだ存在しなかった情報を利用することになります。
三つの足が一致すれば成功確率は三倍ですか?
いいえ。同じ価格データの相関した見方です。ルールの改善は現実的なコストを差し引いて測る必要があります。
H4–H1–M15をD1–H4–H1に変更できますか?
別の仕様になります。期限、執行、保有期間、利用データを見直し、例の期待をそのまま移さず別に検証してください。
この例はバックテスト済み、またはすぐ動かせるEAですか?
いいえ。仮定の計算を含む学習用の一連のルールです。実装を評価する前に時刻、注文管理、執行のテストが必要です。
公式資料と解説の範囲
資料はMT4の指標、足の時刻、履歴検索、銘柄仕様、テスト方式を確認するためのものです。時間足、売買ルール、期限、コストの選択は著者の説明用仕様で、MetaQuotesが推奨する戦略ではありません。